ハードウェアからサーバ・アプリまでワンストップで開発

かなり間があいてしまいましたが、ハードネタです。

回路を作っていると、「どうでもいい部品」が必要になることがあります。「どうでもいい」というと語弊がありますが、電気的にも機械的にも特に厳しい要件のない、同等品がいくらでもあるようなそういった部品です。たとえば、ちょっとした回路のトランジスタだと一昔前は、何でもかんでも2SC1815を使ったりしてましたが、そういった類です。

近頃は個別部品としてトランジスタを単体で使うことは、まずありません。それでもたまに、

  • 本当にちょっとした増幅やインピーダンス変換
  • マイコンやOpAmpの出力で直接ドライブするにはちょっと足りない場合
  • トランジスタ数個で完結してしまう回路(デジアナ両方)

な場合はトランジスタを使いたいことがあります。がっつり増幅したいとか、ノイズがどうこうみたいなものだと、それ用のICを使ったり「気合いの入ったトランジスタ」を使うわけですが、ちょこっとやるには「どうでもいいトランジスタ」が使いたくなります。大電流や大負荷のドライブだと、「それ用のICやトランジスタ」を使うわけですが、インジケータ用のLEDとか圧電ブザーとなると、「どうでもいいトランジスタ」の出番です。

ところが、この「どうでもいいトランジスタ」というのは、案外に難しいものです。

ちょっとした実験や個人的なイタズラでリード部品でもいいのであれば、それこそ「2SC1815」で足ります。手元に何100本もストックがあるので、それだけあれば一生使えるでしょう。新品で本物を手に入れることはほぼ不可能ですが、パチモン互換品も市場に結構ありますから、そんなに危機的な状態ではありません。

ところが、量産品となると話は違って来ます。

まず、今時なので、基本的にはSMDなものを使いたいところです。まぁ、2SC1815や、もっと古い2SC945にもこういったものはあるのですが、どう考えてもキワモノです。

また、基本的にはそれなりに入手性の良いものが欲しいところです。いつでもどこでも入手出来るからこそ、「どうでもいい」という扱いが出来ます。同じ理由でディスコン品でないことが期待されますし、近いうちにディスコンになりそうなものは避けたいところです。つまり、市場がしっかりしている必要があります。

特性については、せいぜい60Vくらいまで使えればいいですし(弊社では48Vまでは扱います)、hfeは100もあれば十分ですし、電流も100mAも流せれば十分過ぎます。20mAくらいでもだいたい大丈夫でしょう。ピンと電極の関係はこだわる人もいると思いますが、個人的にはわかって扱えばどうであっても問題ないと思ってます。

そういったことで、各方面に聞いてみたのですが、いくつか挙げられました。

2SC2712
2SC1815の直接のSMD代替品
SOT-346なので、ちょっと大きい。
MMBT3904
オンセミ製
SOT-23なので大きさは普通
2SC4116
東芝製
SOT-323

あたりをTwitterの識者()に教えていただきました。いずれも秋葉でも入手出来ますし、それなりの代理店で入手することも出来ます。もちろん探せば他にもいろいろあるでしょうけど、特にこだわりがなければ、この中から選ぶと良いかも知れません。2SC2712や2SC4116は東芝なので、今後ディスコンになったりするかも知れません。もっとも、EIA形式でない名前のトランジスタは、どうも「よその子」という感じで抵抗あるのですが。

なお、スイッチとして使う時には、これらとは全く違って、「2N7002」を使うことにしてます。これは正確にはトランジスタじゃなくてMOS FETなのですが、MOS FETであるがゆえに電流を流さないで済むので、入力のドライブのことを心配しなくて済むのが良いですね。もっと負荷電流が大きい時には、「IRFML8244TRPbF」です。いずれも、秋葉でも代理店経由でも簡単に手に入ります。

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