ハードウェアからサーバ・アプリまでワンストップで開発

このブログは営業のために存在しているので、たまにはそれっぽいことを

よく「御社の得意とすることは何ですか?」と聞かれます。 このブログを見る限り、実に雑多な技術(それ以外も)を試したこと実際にやったことが 書かれていますから、よけいにそう思われるでしょう。

「IoTに関係することならたいてい何でもできます」と答えますが、 別にそれに限るわけでもありません。 IT業界とその周辺で必要とされることはたいていやってしまいます。

と言うのも、弊社のような営業力のない零細企業だと、「出来ない」という理由で商機を逃したくないからです。 なるべくたくさん「はい、出来ますよ」と答えたいのです。

もちろん出来ないこと、出来るけど苦手なことがないわけではないのですが、 基本的に「何でも来い」と言えるような準備をしています。

弊社のやって来たこと

弊社のやって来たことに関しては、事業案内のページに書かれている通りです。

IoT絡みのことが多いように見えますが、これはたまたまそういった仕事が来ていたというだけで、 特にそれを選んで営業していたわけではありません。 とは言え、軸足はいくらかそこにあるので、その理由についてはいずれお話する機会もあるかも知れません。

ハードウェア関係の仕事もしていますが、いわゆる「大量生産するコンシューマプロダクト」の経験はありません(ですが、こんなものを作ってます)。 BtoBレベルの「試作よりは多い」という程度の量産ですです。 事例のページにある「レジャー用EV」なんて、主なターゲットが「石油王」らしいですからねぇ。

ことさら選んでIoTをやって来たわけではありませんが、結果的にかなり早い時期から 「VPNoT(IoTと言いながらせいぜいVPNしか使ってないという揶揄)」ではない事業に関わっています。 「センサーデータを集めて広く共有する」ということについては、 それなりの経験を積んでいると思いますし深層を理解していると思います(つまりダメなアプローチを知っている)。

IoTの陰に隠れてはいますが、時々ここで書いている「会計システム」とか 「情報共有システム」といった、いわゆる普通のITシステムもやっています。 ただこの分野は簡単に言ってしまえば「どこの会社でもやっている」ことなので、 それほど弊社で特色を出せるようなものは持っていません。強いていて言えば、常に「オープンソースとして公開する」という考えを持っているので、 そういった点では特色と言えるかなと思います。 ライブラリやフレームワークをオープンソースにする会社は少なくないですが、 「業務システム」そのものとなると案外ありませんから、そういった意味では特色と言えるでしょう。

古い人だと、私(生越)の昔の実績とかご存知かも知れません。 もうそういった仕事をしないというわけでもありません。 ただ、今のところあまりそういった仕事とは縁がないのでやってないというだけです。

弊社がやって来たことの多くは、

他社の出来ないこと

です。「他社の出来ないこと」の種類もいろいろあって、

  • ハイリスクで見積り困難

    世間でやっている事例があまりなくて、開発についてのノウハウがあまりないもの

  • 比較的高度で出来そうな開発者が少ない

    研究的な事例やPoCはあっても具体的なシステムがあまりないもの

  • 工数や費用が難しい

    いくら「技術的に可能」でもね

などなどあると思いますが、弊社はその全てです。

IT系のニュースとか見ていると、いかにも世界には先端技術の応用があふれているように見えますが、そういったものはまだ「お客さんの開発プロジェクト」という レベルにまではなっていません。それでも「なんとなく出来そうだしやりたい」という需要はあります。 とは言え、そういった需要を満たせるだけの技術者はなかなか集まりません。

弊社は基本姿勢として「誰かが既に(PoCでも)やったことで教科書が存在することであれば、 必要なら勉強してでもやる」ことにしています。

そして、そのために技術的な基礎トレーニングは常に行っています。 そうすれば、「やっている人は少ないが論文や教科書が存在すること」を いつでも自分達の技術とすることができますから。 だからこのブログでも雑多な技術について書いていたりするわけです。そうやって「完全に理解」しておけば、その技術が実際に使えるかどうか、使うとしたらどう使うと良いかということくらいはわかるようになります。そして、実際に必要になればもっと学習するなり、技術のある外注に出すなりすれば良いわけです。

そういった技術を使って実際に製品にした場合、 もしかしたら想定費用よりも大きくなってしまうかも知れません。 あるいはもっと上手いやり方が後から見つかるかも知れません。 それでも「今から作れる」ということの方に意味があるのであれば、 頑張ってやりますし、今までやって来ています。

別の言い方をすれば、そういった「ニュースで話題になっている技術」を 「今の自分達で使えるものにする」ということが、弊社の得意とするところかも知れません。

我々は研究組織ではないので「本物の先端技術」は持っていませんが、 そういったものを常に注視していて興味を引いたものは遊戯にしていますし、 隙あらば商品化できないかと考えています。 ですから、そういったことができるのが弊社の一番の「価値」ではないかと思います。 それゆえ、ホームページの先頭

実現不可能
他社で断られた技術的な困難な案件
ご相談ください

と書いているわけです。つまり、よく「やらない言い訳」として言われる

技術的には可能

を、

実現可能

に持って行くのが信条です。最先端をお手元にとも言えるでしょう。 普通のシステムインテグレータが尻込みしてしまうような仕事を「やってしまう」 ことが出来るのが、弊社の誇りです。

費用についても、極力予算に合わせる努力をします。ご理解いただけるお客様には「では言い値で」と言います。もちろん無理なこともありますが、極力現実的な結果が出せるように努力はします。物には「妥当そうな値段」というものが存在します。それを大きく逸脱して作ることや売ることはするべきではありません。いくら技術的に高度だからと言って、無闇に高額の見積りにしてはいけないと考えています。そういったことへの擦り合わせのご相談も受けつけています。

弊社のやれること

最初に書いたように、「IoTに関することならたいてい何でも」なのですが、 IoTと関係ないことも含めて、具体的に何をやれるか挙げてみたいと思います。

多くの場合「外注を使えば何でもできる」と言われると思うのですが、弊社では「外注して良いのは社内でできること」というルールがあるので、基本的には社内の技術で行うことにしています。マンパワーの不足分や高度な部分を外注にお願いするわけです。

ウェブサービスの開発

この辺はIT屋としての基本科目みたいなものなので当然できます。

使用言語に特に拘りがあるわけではありませんが、今まで実際にやって来たものは C, Ruby, Javascriptが主です。C++やPythonも 「完全に理解した」 よりもマシな程度には出来るはずです。 PHPやJavaはやれば出来なくもないですが、 積極的にやりたいと思う程ではありません。 もちろんやれと言われればやれますけど。

ウェブサービスとなるとデザインとか必須になると思いますが、 これは社内では「やらないことはない」という程度にしかなりませんので、 ちゃんとしたものが必要な場合は外注に出しています。 PoCと言うか、ちょっと作って評価するという程度であれば、雑に社内で作りますけど。

このサイトで使っているCMSは内製です。いわゆる「ヘッドレスCMS」です。完全フルスクラッチです。

モバイルアプリの開発

出来ます。特殊な処理のない単純な「普通のアプリ」であれば、社内で作っています。 一応、Apple Developperには登録してあります。

ある程度以上難しいものや大きなものは、設計は社内でやりますが実際の開発は外注(オフショア)に 出しています。

オフショア先の会社はとても優秀なので丸投げしても大丈夫だろうとは思うのですが、 ユーザ対応も含めたら弊社でやった方が多分楽だと思うので社内でやっています。

と言えば、某クラウドソーシングサイトでは時々「日本人に限ります」みたいな募集をしているところがありますが、 海外の方でそういった案件を受注したいと言うのであればブリッジしますよ。

モバイルアプリは外注のパワーもいい感じに使えるので、どんどんやって行きたい 部分ではあります。この世界はプレイヤが多いせいか、あまり話がありませんけど。

クラウドの運用

AWSは普段使いなので、AWSを使うということであれば問題はありません。そもそも今時だとAWSは「基本科目」と言って良いでしょう。

もっとも近頃はAWSは機能が豊富過ぎるくらいあるので、 その全部を使った経験があるわけではありません。 正直AWS何もわからないです。 ただ、AWSは内外の情報は豊富にあるので、今まで苦労したことは特にありません。 「どうとでも出来る」くらいの感覚は持っているつもりです。

他のクラウドサービス、国産クラウドサービスとかは経験がないわけではありませんが、 あまり良い思い出は持っていません。 まぁ誰のせいでもないとは思いますので、やれと言われれば渋々でもやります。そこは割り切りですから。

ハードウェア開発試作

ハードウェア開発の仕事は基本的には歓迎です。

ハードウェアは回路だけではなくて機構や筐体の開発もあると思います。 これについては、CNCによる切削と3Dプリンタを使うことについては、 社内の設備で可能です。 ただし、これはあくまでも「作ってみる」範囲であって、量産に使えるものではありません。 図面を描くことは2D, 3D共に対応可能です。 mayumiが最近一番書いてるプログラム言語は「G code」だったりしますw

制御盤的なものについては、弊社のお隣りが制御盤屋さんなので、そちらにお願いしています。 費用的にも納得できますし、ちょっとした量産も可能らしいです。

ハードウェアはアナログでもデジタルでも可能です。

ハードウェアが出来るということは当然ファームウェアもやります。もちろん、ハード屋さんともソフト屋さんともコミュニケーション取れますし、システム視点での設計もできます。

ハードウェアもファームウェアも外部といい感じの付き合いが出来ているので、 多少重たそうなことも受注できます。

無線

あまり実際にやる機会がなかったので今まで何も書いていませんが、 私(生越)もmayumiも一応無線従事者の資格を持っています。

私は第二級陸上無線技術士と第一級陸上特殊無線技士、mayumiは 第二級陸上特殊無線技士です。 私は前々職(テレビ技術)の関係で取得させられたもの、mayumiは 「ドローン飛ばしたい」とか言って自分で取ったものです。 私は当然ですが、実務経験があります。V-UHFの回線設計とか伝搬調査とかやってました。可搬衛星地球局の操作とかマイクロ回線運用とか、まぁその辺全般です。

実際のところこれらの資格を使うことはあまりないと思うのですが、 「そういった人達の世界と会話ができる」ことはシステムエンジニアとして必要な時は必要だろうと思います。 この世界は「外の人」にとってはちょっと理解しにくいこともありますし、専門用語についての理解も必要ですから。 実際、某案件の時には重宝されました。

IoTだとサブギガ(LoRaとか)の需要もあると思いますが、上手く使うには無線の知識は必要だと思います。

前々職では音響照明といった舞台技術もやっていました。それ自体で仕事があるとは思えませんが、「ネット中継の設備」みたいなことには使えるでしょう。実際、自分の教会のネット中継システムは私が企画設計製作をしました。HDMIカメラを並べてOBSで中継します。

いわゆる業務システム

業種次第で対応可能です。

元々、私(生越)は業務システムのシステムエンジニアの時代が結構ありましたし、 mayumiも元々は業務システム開発をやっていました。

対応可能な業種であれば、上流工程から対応可能です。 この世界は多少大きなシステムでも外注確保が容易なので、 多少大きなシステム開発でも対応可能です。

対応可能な業種は何かということになると、 システムの性格もあってあまり細かく言うことには意味がないとは思いますが、 元々はマスコミ系の広告予約システムを長くやっていました。某医療情報システムアーキテクチャ設計とかもやりました

具体的なことについては、問い合わせて下さい。 「普通の業務システム」は嫌いではないこともあって、 たいていは「やりますよ」と答えると思います。 業務システムこそ「先端技術をお手元に」の価値がありますし、 ちょっとしたチャレンジで面白いと思っています。

その他

最近の実務経験がないものはここの一覧には挙げませんが、人工知能、数値解析(構造、流体、熱)、グラフィックス、ロボット等は元々興味のある分野なので、遊戯としてはやり続けていて、現在の技術もフォローしているつもりです。ドローンはまだ流行り始めの頃から遊んでいます。

CAD, CAMについては、あくまでも社内用ですが主にmayumiがやっています。彼女は手でG-codeを書けます。FreeCADとかも使います。

「ECの勉強用」ということで「縞パン」をAmazonで売っています。中国の工場に注文したり商標登録したりといったことも、社内でやりました。在庫管理システムは今作っているところです。これ自体をビジネスにするつもりはないのですが、とりあえず一通りのことは構築できます。

弊社の苦手なもの

とは言え、苦手なものがないわけではありません。

たとえば、以下のようなことはほぼ無理です。

 

  • 作業者が大勢必要なこと

    零細企業なので、一度に大量の人員投入は不可能です。 リモートで可能なことであれば、オフショアに依頼するということで対応も可能ですが、 実際に集まる人数を揃えることはできません。同じ理由で長期的な常駐や人材派遣もできません

  • 極端に技術的に高度なこと

    前述のように弊社は研究組織ではないので、まだ論文すら存在しないようなことは出来ません。 ただし、そういったところ(産総研とか東大数理とか)のお手伝いはしたことはありますので、そういった形での対応はそこそこ経験もあります。つまり、「人工知能で凄い将棋のソフトを作る」ということは出来ません。「そのソフトを改良して誰でも使えるものにする」ことは可能かも知れません

  • どこでも出来そうなこと

    いわゆる「競争力」を持たないので、どこでも出来そうなことはあまり得意としていません。「相見積」とか「競争入札」が可能なものには基本的に手を出さないことにしています。弊社の単価はあまり高くないので、同じ工数であれば廉価になるのですが(実際それで落札したことがあります)、あまりそれで頑張りたくはないと思っています

これらについては、多分将来的にも難しいでしょうし、あまり弊社のビジネスドメインの中でもないように思っているので、何とかしようとはあまり思っていません。

まとめ

弊社、良くも悪くも基本的には

何でも屋

です。たいてい何でもやってしまいます。ただその背景には、不断の学習があって、それこそが弊社の価値であろうと思っています。

何か案件がありましたら、よろしくお願いします。

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