工作機
mayumi
愛用していたレーザーカッターのサーバーが壊れたのでこの機会に新しいソフトウェアをセットアップしました。
ソフトウェアが新しくなったことで、レーザー刻印ができるようになったのでいくつか試してみました。
ソフトウェアのアップデート
レーザーカッターの販売元のサイトが提供しているソフトウェアをインストールします。弊社のレーザーカッターは「Smart Laser CO2」でこれはシリーズの中でも古いこともあってか、最新のソフトウェア(Smart DIYs Creator)は対応されていないようです。
旧ソフトウェアの「FABOOL Software lite」をインストールします。
インストーラーはWindows、Mac、Raspberry piの三種あります。
日頃の作業PCはWindowsですが、ノートPCではないため、直接レーザーカッターとPCを接続するにはかなり長いケーブルが必要になります。
これは現実的ではないので、Raspberry piにソフトウェアをインストールし、Raspberry piをサーバーにして日頃の作業PCからRaspberry piへデータを送ってレーザーカッターを操作します。
Rasberry piへのインストール
このソフトウェアも弊社の機種には非対応なのですが、少し手を加えてとりあえず動かしました。
動かすためにやったことはそれほどないのですが、公式サイトでは非対応と記載してあるからにはまた別の理由があるのかもしれません。
ソフトウェアの内容は、pythonによるレーザーカッターの中のArduinoとRaspberry piの通信機能と、操作用のUIを提供するWEBサーバーの機能で構成されていています。ブラウザで動作するレーザーカットしたい画像をGコードに変換する部分等の機能は、ソフトウェアに含まれておらず、外部のサーバーから取得しているようでした。
弊社の機種は最新のソフトウェアは対応していないこともありますし、旧ソフトということで、いつこの外部のサーバーが止まるかもわからないので、別のソフトウェアで動かす方向でまた考えておかないといけません。
これはまた近いうちにセットアップしようと思います。
レーザー刻印を試す
サーバーが壊れる前のソフトウェアでは使えない機能だったので、いくつか端材に刻印して遊んでみました。
鳥獣戯画
刻印前にきれいに印刷できるよう、画像の不要な線や点を消しました。思ったより綺麗に刻印できました。
加工に使用したファイルはjpgで、ファイルを加工機にかけると「点」で加工します。
遠目ではあまり気にはならないものの、近くだとこの点が結構はっきり見えます。
大きな魚は小さな魚を食う
刻印はレーザーを照射するか、しないかで行われるため、画像の濃淡はレーザーの照射の密度を変化させることで表現します。
元画像をグレースケールにしたもの、元画像のデータを2値化したもの、元画像をディザリングしたもので刻印してみました。
左から、2値化(ディザリング、補正有)、グレースケール、2値化の刻印結果です。
この中では2値化しただけの結果が一番はっきり出力できました。ですが、黒く塗りつぶされて他の刻印では見えているものが見えなくなった箇所もあります。
グレースケールしただけだと海と空の部分に表現しきれなかった中途半端な点が気になりますが、一番魚のふんわり感があります。
ディザリングは、刻印前の画像はきれいに刻印されそうでしたが、刻印してみると手前や右側の当たりが、背景とオブジェクトがはっきりしくなってしまいました。
元の画像は背景がもっと細かく描かれているのですが、加工機ではそれを再現するのは難しく、結果もやもやとした不要な線や点にしかなりません。
その中途半端な点と線によって、いろいろなオブジェクトが埋もれてしまうのが惜しいです。
数日後、近くにいたさすらいのデザイナーさんが、元画像から特徴的なキャラクターを切り取って加工データを作ってくれました!
どうしても背景で埋もれがちだった左の足の生えた魚もしっかり刻印できました。右の釣りのおじさんは元画像では魚の上に乗ってないのですが、違和感なく馴染んでます。
総括
おわり
今回は、試しに端材に刻印しただけですが、他の画像も同じサイズで刻印してコレクションしたくなりました。
刻印は、今回のようなMDFの端材だけでなく、布やアクリルにもできます。
想像以上に操作は簡単だったでの、今後もかわいいもの、きれいなもの、かっこいいものたくさん作っていきたいと思います。